土地の向き

価格だけで妥協しないこと

家の方角

北向きの土地

北向きの土地は南向きの土地に比べ、坪3万程も安くなります。60坪の土地ならそれだけで200万近くの差が出ますので、これを見逃す手はありません。 また南側に庭を作ることが出来る北向きの土地はプライバシー性も高いでしょう。 建蔽率を考えて建物を建てると少なからず庭の部分が発生するので、建物を敷地の中心にもっていき南側を庭として利用する方法があるのです。 南側を空けることで発生するメリットには、洗濯物の干す位置を南側に設定できるということもあります。 南向きの家だと南側には駐車場がきてしまうため、排気ガスで洗濯物が汚れたり家の中に排ガスが入ったりと、臭いが気になる可能性もあります。 このように考え方工夫次第では、北側の土地も穴場となりうるのです。

南西の角地

よくいわれる理想の土地の向きは南西の角地でしょう。これは絶対的に有利なのですが、その分地価は高くなります。北向きの土地に比べて、坪3万円以上は高くなります。 南東の土地も西日が差さないので良いといいますが、実際には南に面しているのであまり変わりません。 角地ということも、南側に建物が建てられる心配がないので安心です。 角地なら好きな位置に駐車場を持っていくことができますし、建物の位置や形状もかなり自由に配置できるので、設計上もそれほど苦労しないで済みます。 問題は地価が高いということですが、それさえクリアできるのであれば、人気があるという南東の土地、南西の角地に注文住宅を建てることで、失敗した、後悔した、ということは起きないと思われます。

間取りで失敗

思っていたよりもリビングが狭かったり、図面上での広さの感じがよくつかめなかったという間取りの後悔はよくありますが、これは土地の向きにも関係があります。 土地の向きに囚われすぎて設計をしてしまうと、リビングを理想の形で、庭はこの位置で、など自分で設計の自由度を下げてしまうことになります。 ただでさえ間取りの後悔は多いことなのですが、南側の配置にこだわりすぎて全体を見失っては余計に失敗しやすくなってしまいます。 そのような後悔をしないためにも、憧れのマイホームと自分たちの生活スタイルをよく考え、実際にその家に住むところを想像力を働かせて思い浮かべてみることが肝心です。 土地の向きを上手に活かす設計も大事ですが、それが全てではないのです。